市販のウクレレ本を見ながらコード弾きしたり、ソロウクレレの楽譜をなぞったりしている段階では、今弾いている音が何かということは、意外に意識しなくても出来てしまいます。
しかし、
- 曲のメロディーを譜面に落としたり
- コード伴奏の時にかっこいい合いの手を入れたり
- 既存のウクレレソロを、ちょっとアレンジしようとしたり
- 自分でお気に入りの曲をウクレレソロにアレンジしようとしてみたり
- 演奏の中でアドリブをしようとしてみたり
という、いわゆる中級者的なことをしようとすると、どうしても指板上の音を覚えてしまう必要が出てきます。
また、自分でアレンジしようとしたり、アドリブしようとしたりすると、指板上の音を絶対的な音(例えば高い方のド)として覚えているだけではなく、『コードのルートから何度の音に当たるか』という相対的位置関係も分かるようになる必要が有ります。
前者は、ある種『力技』で済みますが、後者はなかなかにややこしいですし、前者の知識も必要になります。
そこで、まずは今回の記事で、
- ウクレレの指板の音の一覧を提示するとともに
- 無理なく段階的にこれを覚えられる方法を提供させて
頂きたいと思います(後者の相対的位置については、追々記事にしていきます)。
ウクレレの指板上の音を2か月で無理なく覚える方法
まずは以下の図を見てください。
これは、ウクレレの指板上の音名を表したものです(指板が2色に分かれている点、今は気にしないで下さい)。
この表を見ながら、以下のようなイメージで練習を進めてください。
2か月もすれば、指板の音が見えるようになりますので、だまされたつもりで始めてみてください。
音を覚える練習第1段階
これを見ながら、
- 4弦から1弦に向かってCの音(ドの音)のみを弾いていき
- 1弦まで弾き終わったら逆に1弦から4弦に向かってCの音(ドの音)のみを弾いていく
という練習を、3回を1セットとしてやってみてください。
*開放と12フレットにCの音がある3弦は、両方とも弾いてください。
毎日一回、10日間くらいやれば、Cの音の位置はマスターできると思います。
音を覚える練習第2段階
次はDの音(レの音)に進みたくなると思いますが、ちょっと飛んでGの音(ソの音)で同じ練習をしてください。
これは、これから指板の音を見えるようにしていきたいわけですが、D(レ)やB(シ)は極論あなたにとって確実になったCの位置から類推できます。
なので、離れた場所にもう一つ確実な場所を作りたいので、ちょっと飛んだGの音を選んだわけです。
これをやる際は、
- まずCの音のおさらいを2回←もう1セットやる必要は無いです
- 次にGの音で3回(1セット)←新規なので1セットです
という風に進めると効果的です。これも10日ほどやれば定着してくると思います。
音を覚える練習第3段階
次はEの音(ミの音)で同じ練習をしてください。
Eの音(ミの音)がマスターできれば、調号のつかない音(残りのD・F・A・B)は、あなたにとって確実になったC・G・Eの音に隣接するので、類推で乗り切れるようになります。
音階は、途中で半音が混じる部分が有りますので、念のために書きますと、
- Dの音は、Cの音の2フレット上かつEの音の2フレット下
- Fの音は、Eの音の1フレット上かつGの音の2フレット下
- Aの音は、Gの音の2フレット上
- Bの音は、Cの音の1フレット下
になります。
まあ、前記の図を見れば分かると思いますが…
この練習も、Gの時(第2段階)に倣って、
- まずCの音のおさらいを1回←もう1回で十分でしょう
- 次にGの音のおさらいを2回←一応2回やって更に定着させます
- 最後にEの音で3回(1セット)←新規なので1セットです
という風に進めてください。これも定着するまで10日ほど繰り返してください。
※順当に進んでいれば、これでちょうど1ヶ月です。ずいぶん指板の見え方が変わってきていると思います。
音を覚える練習第4段階
次は間の部分を類推で補う練習をしましょう。
C・G・Eの音を1回ずつおさらいしたうえで、
- 初日はDの音で1セット(3回)
- 次の日はFの音で1セット(3回)
- 次の日はAの音で1セット(3回)
- 次の日はBの音で1セット(3回)
という4日完結のローテーションを3回(12日間)繰り返してください。
終わるころには、D・F・A・Bの音の場所も「半分覚えてる」状態になっているはずです。
音を覚える練習第5段階
いよいよ最終段階です。
今回は、今までと趣を変えまして、
- Cの音だけ拾って、上向・下降1回
- Dの音だけ拾って、上向・下降1回
- Eの音だけ拾って、上向・下降1回
- Fの音だけ拾って、上向・下降1回
- Gの音だけ拾って、上向・下降1回
- Aの音だけ拾って、上向・下降1回
- Bの音だけ拾って、上向・下降1回
- もう一度Cの音だけ拾って、上向・下降1回
という風に進めていきましょう。
最初は少し戸惑うかもしれませんが、5日目くらいになれば身体に馴染んでくると思いますし、10日目くらいになれば自信が持てるようになるでしょう。
後はこれを、毎日の練習のウォーミングアップに組み込めば、指板上の音の把握は完璧です。
この記事のまとめ
この記事では、中級者でも意外に出来ていない、ウクレレの指板上の音をすべて覚えるノウハウを書かせていただきました。
焦らず、無理せずに続けて頂ければ、2か月ほどで指板の音が見えるようになりますので、だまされたつもりで是非!
で、2か月完走して、指板の景色が変わった方は、その感想も是非コメントいただけると嬉しいです。
因みに、上記の練習では調号のつく音は出てきませんが…これは類推で乗り切れるはずです!
おまけ:楽しいウクレレ動画
私からするとキテレツ大百科の「初めてのチュー」なんですが、この子はHi-STANDARDのMy First Kiss(Hi-STANDARDがカバーした「初めてのチュー」)をカバーしてるんですね~。時代やなぁ…と(笑)。
因みにこの方、THE BLUE HEARTSの「キスしてほしい」のカバーとかもしてて、良い感じです♪
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