1万円台前半で買えるコンサートウクレレ3本レビュー

過去記事で、初めてのウクレレ選びは、コンサート・タイプ一択と書きました。

その続きとしては、じゃあ、具体にどの機種がお勧めなんだという記事を期待されるかと思うのですが、

  • コンサート・ウクレレに絞っても相当な数がある
  • お店で試奏した程度では、見えない部分も多々ある
  • ウクレレは個体差も大きい

ということで、責任をもって「この機種ならOK!」という事を言いにくい部分が有ります。

この中で、出来る限りの責任(?)を果たすべく、ネットで定評のあるコンサート・ウクレレを3本ほど購入し、2か月ほど使ってみましたので、その結果をレビューしたいと思います。

前提:初心者用ウクレレに求められる5つのポイント

まず、大前提として初心者用ウクレレに求められる5つのポイントを書いておきます。

幸い、今回購入した3本はこれらをすべて満たしていましたが、前提知識として斜め読みしておいて頂ければと思います。

1.フレット音痴では無い事

あまりにも安価なウクレレは、音程が無茶苦茶で楽器として使えないもの(所謂『お土産』クオリティのもの)があります。

これではちゃんとした演奏が出来ませんので、何が有っても避けたいところです。

2.ネックの状態がちゃんとしている事

ウクレレは木製なので、高級な楽器でもネックが反ってきたりする場合もあるのですが、あまりにも安価なウクレレは、最初っからネックが曲がっていたりねじれていたりというものが有ります。

これも演奏に支障がでますので、避ける必要が有ります。

3.初期状態で弾きやすいセッティングになっている事

これは値段に関わらないのですが、楽器メーカーは「強く弾いて音がビビる」事へのクレーム回避もしくは購入者が自分で調整する際のマージン確保のため、ナットの高さや弦高を高めに設定しがちです。

勿論、調整すれば直るのですが、自分では難しいですし、プロに頼めば結構なお金(安レレが変える位)かかります。

ですので、最初っから弾きやすいセッティングになっている方が望ましいです。

4.お財布に優しい価格である事

楽器の品質は、一定程度価格に比例する部分は否定できません。

とはいえ、腐るほどお金のある方や、楽器のことが有る程度わかっているギターからの転向組の方等を別にすると、最初の楽器にあまり高額な楽器は選びにくいものです。

個人的には、1万円台前半が上限かな?と思い、これを基準に比較用のウクレレを購入しました。

但し、この程度の価格帯のウクレレの場合、基本中国製になりますので、日本製のような『文句のつけられないきっちりした仕上がり』は期待しにくくなります。

とは言え、本場であるハワイ製のウクレレも、この辺りゆるい部分が有りますので(笑)、ある程度広い心は持つようにしてください。

5.入手しやすい事

本来、楽器は楽器店に行って、自分で弾いて選ぶのが基本です。

但し、ウクレレの場合は、専門店等は少なく、フツーの楽器屋では『お土産クオリティ』のものしか置いていない可能性があります。

だからと言って、都心部まで出かけるのもつらいですし、初心者が試奏しても分からない部分もあるので、通販で簡単に入手できることも条件にしました。

購入したウクレレ

以上を踏まえたうえで、ネットでも評判の良かった以下の3機種を購入してみました。

左から、

の3本になります。

ちなみにいずれもソフトケース・チューナー・コード表などが付属しているので、ウクレレを始めるにあたって必要なものは、教則本位です。

では、一本一本レビューしていきます。

エンヤ(Enya)EUC-25D レビュー

ENYA MUSICについて

ENYA MUSICは、2011年に創設された中国のウクレレ・ギターメーカーです。

日本では低価格の楽器が主に流通していますが、メーカーHPや商品についてくるカタログを見ると20万円以上する楽器も作っているようです。

カーボンファイバーのウクレレを作ったり、ボディとネックの接合がネジ止めな楽器を作ったりと、新しい領域に挑戦していく姿勢も持っているようです。

因みに「歌手のENYAとは無関係」だそうですが…ロゴから受けるイメージとかは、正直似てますな。

EUC-25Dの基本スペック

3本の中で最もお安いのですが、3本の中で唯一表板単板(マホガニー)です。

因みに上位機種のEUC-MSは、14,000円(現在のアマゾンでの価格)でマホガニーの総単板という価格崩壊商品になります。

そちらを購入しようか迷ったのですが、1万円以下で買える機種も入れておきたかったので、こちらの機種を選定しました。

デザインは3本の中で最もこなれていると思いますし、付属のケースも一番しっかりしています。

また、最初からストラップピンとストラップが付いているのも、色々試したい初心者への心配りが素晴らしいと思いました。

EUC-25Dの造り・セッティングの良さ

造りの方は、目立つ傷やら塗装ムラなども無く、丁寧さを感じるものでした。

ネックの方も、反り・ねじれがないのは勿論、フレットのバリ(指板から飛び出している事)なども有りませんでした。

セッティングも、ナット側0.7mm程度・12フレット側2.5mm程度のパーフェクトなセッティングで、ブリッジサドルもイントネーション補正済のものなのですが、それだけにオクターブピッチが全弦ともシャープ気味だったのが残念でした。

勿論、許容範囲内ですし、やわらかめの弦に変えることで緩和される部分は有ると思いますが、もうちょっと頑張って欲しかったですね。

EUC-25Dの弾き心地やサウンド

EUC-25Dの弾き心地ですが、太めのネックが特徴的です。

ギターとは違って、ネックが太い=弾きにくいということは無く、むしろこの位のネックの方が押さえやすいと思われる方もいらっしゃると思いますが、特徴的であることは確かです。

また、太いネックの影響で、抱えたときに若干頭が重いかな?って感じます。

音色の方は、(個体差も有るので一概には言えませんが)丸っぽい音ですね。全体が鳴り出すにはちょっと時間がかかるかな?って気がしました。

EUC-25Dまとめ

デザイン・コスパの観点からは3本の中でNo.1でした。

あと、付属品の多さ(チューナー・ストラップの他に、カポや替え弦までついてきます)も嬉しいところです。

残念なのはオクターブチューニングが他に比べて甘かったことですが、ウクレレとしては許容範囲内ですし、特に初心者の頃はローフレット中心のプレイになるので、当面問題は無いでしょう。

1万円以下に抑えたくて、デザインが気に入ったら買いではないでしょうか。

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オースティン(Aostin)UMI-1C Proレビュー

Aostinについて

このウクレレを作っているAostin(オースティン)と、次のウクレレを作っているELVIS(エルビス)は、共に株式会社AERAが販売しています。

同社のHPは、楽天市場のもののしか見つからなかったんですが、そこから辿った情報では製造工場を持ってそうな会社では無かったので、中国の会社にOEM生産させたものを輸入・販売しているんじゃないかと思います。

そういう目でAustinとELVISを見た場合、Austinはちょっと凝ったデザインの製品を・ELVISはシンプルなデザインの商品を担当している(依頼してる工場が違うんですかね?)と思われます。

UMI-1C Proの基本スペック

低価格ウクレレとして標準的なマホガニー合板のウクレレです。

特徴的なのは、ボディ高音側のカッタウェイ(これで高音域を押さえやすくなります)と、エルボーカット(右手の肘が当たる場所を斜めにカットしていて、フィット感が良くなる)でしょう。

この辺りの工夫も相まって、弾きやすさの観点では3本の中で一番です。

UMI-1C Proの造り・セッティングの良さ

造りの方は、大きな破綻は無いものの、前述のエンヤEUC-25Dよりも荒っぽさを感じました。

デザインも頑張ってるんでしょうけど、ちょっとかなりもっちゃりした感が有ります。

ただ、セッティングはナット側0.7mm程度・12フレット側2.5mm程度のパーフェクトなセッティングで、イントネーション補正済サドルの採用も有ってオクターブ・チューニングの精度は3本の中で一番でした。

UMI-1C Proの弾き心地やサウンド

前述の通り、ボディのカッタウェイ・エルボーカットのおかげでフィット感も高いですし、ハイポジションも弾きやすいです。

ネックは、ウクレレとして標準的なレベル感なので、他のウクレレと持ち替えても特段の違和感は感じませんし、重量バランスも良いです。

サウンドの方ですが、当初の弦が良くも悪くも癖のあるAquilaのナイルガット弦ですが、一般的なフロロカーボン弦(オルカスの黒)に変えたら気持ちよく甘さは持ちつつ抜けもある音で鳴るようになりました。

UMI-1C Proまとめ

正直、デザインとかは「ムムム~」と思うところは有るんですが、弾きやすさ・重量バランス・チューニングの良さ等、実用性が高いイメージですね。

実際、3本の中で一番良く手に取るのがこの機種だったりします。

デザインが許せて、弾きやすい一台が欲しいと思われる方は、買いではないでしょうか。

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エルビス(ELVIS) K100Cレビュー

ELVISについて

先ほどのAostinについてをご参照いただきたいのですが、しいて言えばこのブランドではギターも作っています。

Aostinよりも大きい工場でOEM生産されているのかもしれませんね。

K100Cの基本スペック

3本の中で唯一、コア材になります(もちろん合板ですが)。

コアというのは、本場ハワイ製のウクレレでよく使われる材で、木目も美しいので、ウクレレ・ファンなら『いつかはコアのウクレレを所有してみたい』と思うものなので、この価格で入手できるのは嬉しいですね。

その他、デザイン上の特徴として、クラシック・ギターで多くみられるスロテッドヘッドである点も挙げられます。

このヘッドは実用面でも、通常のものより糸巻きに巻ける量が多いので、「使ってるうちに弦が伸びて巻けなくなる」という事態になりにくいというメリットが有ります。

K100Cの造り・セッティングの良さ

造りは先ほどのUMI-1C Proと同レベルで、造りの良さならエンヤが一歩上を行く感じです。

セッティングは他の2台に準じてばっちりですが、オクターブ・ピッチについては、イントネーション補正型のサドルではない分、UMI-1C Proには劣ります(もちろん許容範囲内ですが)。

K100Cの弾き心地やサウンド

カッタウェイやエルボーカットが無い分、フィット感・弾きやすさはUMI-1C Proに劣りますが、重量バランスも良好ですし、何の破綻もありません。

ネックも癖のないネックですので、持ち替え・買い替えの際にも負担を感じないと思います。

サウンドの方は、合板とはいえコア特有のニュアンスはは出ていて、ポンっ!と音が前に飛び出してくる感じが有ります。

こちらも、フロロカーボンの弦に替えたほうが、気持ちよく鳴りました。

K100Cまとめ

この価格でコアを使っているというのが最大の魅力でしょうね。

コアかマホガニーかは、ウクレレ弾きなら一生あっちに振れたりこっちに振れたりするものなので、取り合えずのコア入門にも良いと思います。

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この記事のまとめ

この記事では、ネットで評判の良い1万円台前半で購入できるウクレレ3本(エンヤEUC-25D・オースティンUMI-1C Pro・エルビス K100C)を購入してレビューしました。

いずれも初心者の方の入門用としては十分なクオリティを持っています(倍の値段であっても驚かないレベルです)。

初心者用ウクレレ選びで悩んでいる方は、参考にしていただければ幸いです。

※ここで取り上げた2本を含む比較動画も、参考に挙げておきます。

 

⇒ 当サイト内、ウクレレコーナー(ウクレレ秘密倶楽部)の目次へ

 

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